アフィリエイト広告を利用しています

曇天に笑う:文化と歴史が織りなすエンターテイメントの真髄

ファンタジー系
漫画★全巻ドットコム

「休日にじっくりと物語の世界に浸りたい」。そんな落ち着いた時間を求める30代、40代のあなたへ。ただのアクションやファンタジーでは満たされない、深い感動と知的好奇心を満たしてくれる作品をご紹介します。

それが、唐々煙(からからけむり)先生による『曇天に笑う』です。

明治維新という激動の時代、日本最大の湖・琵琶湖のほとりを舞台に、日本古来の「大蛇(オロチ)」伝説が交錯します。本作が単なるエンターテイメントを超え、なぜ今、私たちの心に響くのか。それは、過酷な運命を「笑顔」で乗り越えようとする三兄弟の絆、そして「文化と歴史」の重みが織りなす「真髄」に触れられるからです。

この物語が持つ独特の世界観から、魅力的なキャラクター、そして賛否両論を呼んだ映画版の真相、さらには「本当の続編」に至るまで、徹底的に解説していきましょう。

にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村
  1. 曇天に笑うのあらすじと世界観について
    1. 舞台は明治維新の滋賀・大津—文明開化の光と影
    2. 物語の核となる「大蛇(オロチ)」伝説とは
    3. 獄門処の「渡し守」を担う、曇天三兄弟の役割
  2. 曇天に笑うの主要キャラクター紹介
  3. 曇天に笑うの名シーン
    1. 衝撃の序章:天火、非情の「処刑」
    2. 衝撃の展開:第10話「白き闇、裏に反る」—信頼の崩壊
    3. 運命の器:第11話「太陽、曇天に再炎」—空丸が知る真実
    4. 最終話「兄弟、太陽に集う」:過酷な運命の先にある結末
  4. 曇天に笑う漫画は何巻までありますか?
    1. まずは本編から:『曇天に笑う』は全6巻で完結
    2. 物語を深く知る:『曇天に笑う 外伝』(全3巻)
    3. 壮大な「曇サーGA」の原点:『煉獄に笑う』(全14巻)
    4. シリーズ全巻(全24冊)で楽しむ「曇」の世界
  5. 曇天に笑う映画版の舞台とその魅力
    1. 聖地巡礼の魅力:原作のモデル「唐崎神社」と実写ロケ地「日吉大社」
    2. 滋賀・大津という舞台設定が持つリアリティ
    3. 兄弟の絆を深めた夕景のロケ地「世継浜」
  6. 曇天に笑う映画版はどんな内容ですか?
    1. 福士蒼汰主演で描く、大蛇を巡る三兄弟の戦い
    2. 監督は『踊る大捜査線』の本広克行氏—アクションと人間ドラマ
    3. 原作の主要プロットを再構成した、実写ならではのアクション時代劇
  7. 曇天に笑う映画版は低評価なのですか?
    1. なぜ低評価が?「駆け足すぎる展開」と「原作ファンの期待」
    2. 期待と現実のギャップ:「るろうに剣心」にはなれなかった
    3. 評価できる点:和洋折衷の衣装デザインと世界観のビジュアル化
  8. 曇天に笑うの続編は予定されているの?
    1. 実写映画版の続編は、現状では予定なし
    2. ファン必見:アニメ版の続編『曇天に笑う<外伝>』
    3. WIT STUDIOが描く、全3部作の劇場アニメ—こちらが本命
    4. 「外伝」が描く、天火と犲の決別、そして三兄弟のその後
  9. クロージング・曇天に笑うの魅力のまとめ
    1. 「笑う」ことの意味—過酷な運命に抗う三兄弟の絆
    2. 歴史と伝説の融合が生む、唯一無二の世界観
    3. まずはどこから?『曇天に笑う』への入り口

舞台は明治維新の滋賀・大津—文明開化の光と影

物語の舞台は、明治維新から間もない滋賀県・大津。これは非常に示唆に富む設定です。

侍の時代が終わり、江戸が東京に変わったばかり。人々が「文明開化」という新しい光に期待を寄せる一方で、旧体制の崩壊による混乱と不安が社会全体を覆っていました。

タイトルにある「曇天」とは、文字通りの天気だけを指しているのではありません。それは、この「新旧が衝突する時代の空気そのもの」を表現しています。希望と不安が入り混じる、晴れとも雨ともつかない時代。これこそが、本作の根幹をなす世界観なのです。

物語の核となる「大蛇(オロチ)」伝説とは

この「曇天」の時代、大津の空は晴れることなく、人々はある不吉な伝説を恐れていました。それは「300年に一度、大蛇(オロチ)が復活し、この世に災いをもたらす」というものです

この大蛇は、単なる怪獣や化け物として描かれてはいません。それは、人々の不安や絶望、時代の歪みを喰らい、具現化する「災厄」の象徴です。そして、その復活には「器(うつわ)」となる人間が必要とされています。

明治維新という、古い秩序(幕府や武士階級)を破壊し、新しい秩序(新政府)を打ち立てる過程で「切り捨てられた」人々。彼らの怨念や不安が、この「大蛇」という伝説の形で具現化するという設定は、非常に説得力があり、物語にリアリティを与えています。

獄門処の「渡し守」を担う、曇天三兄弟の役割

主人公は、この大津で「曇神社(くもうじんじゃ)」を守る、曇天三兄弟

彼らの「仕事」は、琵琶湖に浮かぶ日本最大の監獄「獄門処(ごくもんじょ)」への「渡し守」です。これは、文明開化の波に乗れず、新政府に反旗を翻した重罪人たちを、脱出不可能な監獄へ運ぶという、非常に危険な役割でした。

物語は、この三兄弟を中心に、大蛇を巡る複雑な三つ巴の勢力図を描き出します

  1. 曇三兄弟: 大津の平和と家族の絆を守ろうとする「守護者」。
  2. 政府直属部隊「犲(やまいぬ)」: 大蛇の「器」を発見し、災厄を未然に「破壊(=殺害)」しようとする、国家の秩序を体現する部隊
  3. 風魔一族(ふうまいちぞく): 大蛇の力を「利用」し、政府転覆を狙う忍者集団。歴史から消された者たちの「復讐者」

この「三つ巴」の構造こそが、本作を単なる勧善懲悪ではない、私たち大人の鑑賞に堪える重層的な物語に昇華させているのです。

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ
にほんブログ村

本作の魅力は、何と言ってもこの三兄弟と、彼らを取り巻く人々の「想い」の交錯にあります

★曇天火:太陽の如き最強の長兄、その笑顔に隠された覚悟

曇家の長男・天火(てんか)。彼は「太陽」と称されるほどの豪快な笑顔と、圧倒的な腕っぷしを持つカリスマです。周囲の人々を自然と惹きつける器の大きさを持っています

彼は弟たちにとって父親代わりであり、どんな逆境でも笑い飛ばします。しかし、その笑顔は、弟たちを「曇天」の運命から守るための「覚悟」の表れでもあります。かつては政府の部隊「犲」に所属していましたが、ある理由で脱退したという過去が、物語に影を落とします

★曇空丸:兄の背を追い葛藤する、現実的な次男

次男の空丸(そらまる)。偉大すぎる兄・天火にコンプレックスを抱き、「兄に置いていかれまい」と焦がれる、現実的な青年です。

彼は天火の盟友である蒼世(あおせ)に剣を学び、日々実力を高めています。物語の途中で、兄が(表向きは)半身不随となった際には、自分が家督を継ぎ大津を守ると決意する、強い責任感も持ち合わせていますこの空丸の「葛藤と成長」こそが、『曇天に笑う』本編の真の縦軸となります

★曇宙太郎:兄たちを真っ直ぐに慕う、純真な三男坊

三男の宙太郎(ちゅうたろう)。年の離れた長兄・天火を「父のように」慕う、無邪気な少年です

素早い身のこなしと鉄礫(つぶて)投げを武器に、兄たちを支えます。彼の純真さと、兄たちへの真っ直ぐな信頼が、過酷な運命に直面する曇家の「救い」であり、同時に物語の悲劇性を際立たせる鍵ともなっています。

★安倍蒼世と「犲(やまいぬ)」:国のための正義を貫く者たち

天火の「無二の盟友」であり、現「犲」の隊長を務めるのが、安倍蒼世です

彼は、あの有名な陰陽師・安倍家の末裔でありながら、剣の道を選んだエリート。その腕前は天火と互角とされています。常に冷徹に振る舞いますが、その内には熱い志と優しさを秘めています

彼の魅力は、天火との「対比」にあります。天火が「家族(私)」を守るために戦うのに対し、蒼世は「国(公)」を守るために、時には非情な任務を遂行します。この二人の「正義」のぶつかり合いは、本作の大きな見どころです

★金城白子:三兄弟を支える居候、そのミステリアスな背景

10年前、大怪我をしていたところを天火に助けられ、以来、曇家で家事全般をこなし、三兄弟の面倒を見ている居候が、金城白子(きんじょう しらす)です

三兄弟にとっては兄のような、家族同然の存在です。しかし、彼のプロフィールには「忍集団・風魔一族の末裔」という、不穏な一文が記されています

これは、物語の核心に触れる最大の「伏線」です。「風魔一族」は、前述の通り「大蛇のもとに集結した敵」。つまり、白子は「家族」でありながら「敵」でもあるという、最も悲劇的なポジションにいることが、この時点で示唆されているのです。この「信頼していた家族の裏切り」という重いテーマこそ、大人の読者に深く刺さる要因となっています。

にほんブログ村 アニメブログ アニメ考察・研究へ
にほんブログ村

アニメ版(全12話) は、この複雑な人間ドラマと伏線を、スピーディーかつ劇的に描き切りました。特に物語が激動する終盤は、息をのむ展開の連続です。

衝撃の序章:天火、非情の「処刑」

物語中盤、視聴者に衝撃が走ります。長兄・天火が「大蛇の器」の容疑者として政府に捕らえられ、弟たちの目の前で処刑されてしまうのです。

天火を失った空丸と宙太郎は、絶望の淵に沈みます。しかし、ここで重要な描写が挟まれます。「大蛇の器とされる者が処刑されたのに、大津の空は一向に晴れない」。この「空が晴れない」という環境描写こそが、天火が「器」ではなかったこと、そして真の脅威がまだ残っていることを示す、優れた演出です。

衝撃の展開:第10話「白き闇、裏に反る」—信頼の崩壊

第10話は、物語の核心です。ずっと三兄弟の側にいた、あの優しい金城白子が、その本性を現します。

彼こそが、敵である風魔一族の頭領でした。彼が10年間、曇家に仕えていた理由、天火が器ではなかったこと、そして「真の大蛇の器」が誰か…。その全ての真実が、彼の口から冷酷に明かされます。これは単なる「敵の正体判明」ではありません。10年という歳月をかけて築かれた「家族」としての信頼、その全てが崩壊する、最も残酷な名シーンです。

運命の器:第11話「太陽、曇天に再炎」—空丸が知る真実

続く第11話で、物語は一気に反転します。

まず、天火は生きていました。処刑は偽装であり、政府の秘密施設に匿われていたのです。そして、彼の前に現れた謎の女性・牡丹(ぼたん)から、絶望的な真実が告げられます。白子が裏切り、宙太郎は行方不明、そして…**「真の大蛇の器は、次男・空丸である」**と

ここで物語の構図は完全に変わります。兄に守られていたはずの空丸が、今や「災厄そのもの」として、兄(天火)と盟友(蒼世)、そして敵(白子)の、全ての標的となってしまうのです。

最終話「兄弟、太陽に集う」:過酷な運命の先にある結末

最終話「兄弟、太陽に集う」。復活した大蛇(=空丸の中の力)を止めるため、全てのキャラクターが琵琶湖に集結します。

天火・空丸・宙太郎の三兄弟、蒼世率いる「犲」、そして牡丹たち。彼らがそれぞれの想いを胸に、白子ら風魔一族と大蛇に立ち向かいます。過酷な運命を背負わされた三兄弟が、再び「太陽の下」で再会し、自らの力で「曇天」を晴らす。その結末は、ぜひご自身の目で見届けてください。

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へ
にほんブログ村

この魅力的な物語、ぜひ原作のコミックでも味わっていただきたいところです。「『曇天に笑う』って、結局何巻あるの?」という疑問にお答えします。実は、このシリーズは私たちが想像するよりも奥深く、壮大な「サーガ(一大年代記)」となっているのです。

まずは本編から:『曇天に笑う』は全6巻で完結

私たちがここまで解説してきた、明治時代を舞台にした曇天三兄弟の物語。すなわち『曇天に笑う』本編は、全6巻で非常にコンパクトに完結しています。

全6巻というのは、忙しい大人にとっても非常に手に取りやすい巻数です。この短さの中に、前述した濃密な伏線と人間ドラマが凝縮されています。

物語を深く知る:『曇天に笑う 外伝』(全3巻)

本編の「その後」や、キャラクターたちの「知られざる過去」を描いたのが、『曇天に笑う 外伝』です。こちらは全3巻で完結しています

これは本編の「前日譚および後日譚」を綴る、ファン必読の物語です。例えば、天火がなぜ「犲」を抜けたのか、蒼世との間に何があったのか。そして、大蛇を巡る戦いが終わった後の兄弟たちがどう生きるのかが描かれます。

壮大な「曇サーGA」の原点:『煉獄に笑う』(全14巻)

そして、この「曇(くもう)家」と「大蛇」の宿命は、実は明治より遥か昔、戦国時代(天正)から始まっています。その「原点」の物語を描いたのが、『煉獄(れんごく)に笑う』です

こちらは全14巻で、11年にわたる連載が最近完結しました。織田信長や石田三成といった実在の武将が登場し、大蛇を巡る戦いの「始まり」が描かれます。

シリーズ全巻(全24冊)で楽しむ「曇」の世界

つまり、『曇天に笑う』シリーズ(通称「曇サーガ」)は、合計24冊で構成される壮大な歴史ファンタジーなのです。

このシリーズは、3つの作品がそれぞれ独立しつつも、「大蛇」という共通の脅威と「曇家」の宿命という縦糸で繋がっています。『煉獄』(戦国)から『曇天』(明治)へと続く流れは、日本の歴史の大きな転換点(戦国の終焉、武士の終焉)でこそ、人々の不安が生み出す「闇(=大蛇)」が暗躍することを示しています。

この関係性を整理するために、以下の表をご参照ください。

シリーズ名

巻数

時代設定

位置づけ(時系列)

煉獄に笑う 

全14巻

天正時代(戦国)

過去編 

曇天に笑う 

全6巻

明治時代

本編 

曇天に笑う 外伝 

全3巻

明治時代 (本編の前後)

補完編 

合計

全24巻

 

「曇サーガ」

この物語は、アニメ、舞台、そして福士蒼汰さん主演の実写映画 と、様々にメディアミックスされました。特に2018年に公開された実写映画版は、そのロケ地にも強いこだわりが見られます。

聖地巡礼の魅力:原作のモデル「唐崎神社」と実写ロケ地「日吉大社」

原作で三兄弟が暮らす「曇神社」のモデルは、大津市にある「唐崎神社」だとされています

ですが、実写映画版では、より壮大なスケールと神話的な雰囲気を求め、同じ大津市にある「日吉大社(ひよしたいしゃ)」でロケを敢行しました日吉大社は普段なら撮影NGとなっている「本殿」での撮影を特別に許可しています。映画のビジュアルにかける情熱が伝わってきます。

滋賀・大津という舞台設定が持つリアリティ

映画も原作も「明治初期の滋賀・大津」という舞台設定を忠実に守っています。

なぜ大津なのでしょうか。大津は、日本の中心であった京都のすぐ隣であり、日本最大の湖・琵琶湖を擁する水運の要所です。この「琵琶湖」こそが、古来より水神・龍神の伝説と結びつく「大蛇」の舞台として、これ以上ないリアリティと説得力を与えています。

兄弟の絆を深めた夕景のロケ地「世継浜」

もう一つの重要なロケ地が、米原市にある「世継浜(よつぎはま)」です

ここは、主人公・天火と空丸の絆を深める重要なシーンで使われました。県内有数の「夕景スポット」であり、美しい夕焼けが、二人の複雑な心境をエモーショナルに映し出しています。

福士蒼汰主演で描く、大蛇を巡る三兄弟の戦い

2018年に公開された実写映画版は、主演の福士蒼汰さんが天火を、空丸を中山優馬さん、宙太郎を若山輝人さんが演じました

内容は原作のプロットをベースにしており、大蛇の復活を阻止するため、三兄弟、犲、風魔の三つ巴の戦いを描くアクション時代劇となっています

監督は『踊る大捜査線』の本広克行氏—アクションと人間ドラマ

監督は、あの大ヒット作『踊る大捜査線』シリーズで知られる本広克行氏です

この起用から、映画版が目指したのは、神話のミステリー要素よりも、「男たちの絆」や「組織(犲)のドラマ」、そして「アクション」であったことが伺えます。

原作の主要プロットを再構成した、実写ならではのアクション時代劇

映画は、「大蛇を封印する三兄弟」「大蛇の器を破壊する犲」「大蛇を利用する風魔」という原作の構図を軸にしています

しかし、後述する評価にも繋がりますが、原作全6巻の複雑なプロット(特に白子の裏切りや天火の偽装処刑といった、感情の機微に関わる部分)を、限られた上映時間の中で描き切ることは、非常に大きな挑戦であったと言えます。

さて、あなたがもしこの映画版の情報を検索したなら、「前評判悪すぎ」「クソつまんなかった」といった、かなり手厳しいレビューを目にしたかもしれません。なぜ、これほどまでに低評価が目立つのでしょうか。

なぜ低評価が?「駆け足すぎる展開」と「原作ファンの期待」

最大の理由は、原作の複雑なプロットを「詰め込みすぎた」ことによる、ストーリー展開の「薄っぺらさ」です。

「内容が薄っぺらい」「どんな展開だったとか全然覚えてない」、「物語そのものはかなり単純かつ荒唐無稽」「ツッコミどころも多すぎる」といったレビューが、それを裏付けています。前述した「天火の偽装処刑」「白子の10年越しの裏切り」「空丸が真の器」という重層的なドラマは、2時間弱の映画ではダイジェストにしかなりません。

結果として、キャラクターの感情の機微が失われ、「ストーリーが荒々しい」 ものになってしまったのです。

期待と現実のギャップ:「るろうに剣心」にはなれなかった

「るろうに剣心の様な映画を期待していたが、遠く及ばず」という、決定的なレビューがあります。

同じ明治時代のアクションとして、『るろうに剣心』実写版という、あまりにも高すぎるハードルが存在しました。あちらが革新的なアクションと重厚なドラマで絶賛されたのに対し、『曇天』は「何故実写だったんだろう?」と、根本的な疑問符が付く結果となりました。

評価できる点:和洋折衷の衣装デザインと世界観のビジュアル化

もちろん、全てが悪かったわけではありません。「和洋の文化が入り混じった衣装が良かった」と、ビジュアル面を評価する声もあります。

この「サイケデリックな衣装」こそが、文明開化の「カオス」な世界観をビジュアル化した功績です。「若いイケメン祭り状態」と評されるように、映画版は「キャラクターのビジュアルと世界観の雰囲気を楽しむ」作品であり、原作が持つ「重厚な人間ドラマ」を期待すると、肩透かしを食う可能性が高い、と言えるでしょう。

これだけ魅力的な世界観ですから、続編を期待する声は当然です。ここでは「実写映画」と「アニメ」に分けてお答えします。

実写映画版の続編は、現状では予定なし

資料を見ても、福士蒼汰さん主演の実写映画版の続編に関する情報はありません。前述の興行的な苦戦や評価を鑑みると、続編の製作は残念ながら望み薄と言わざるを得ません。

ファン必見:アニメ版の続編『曇天に笑う<外伝>』

しかし、落ち込む必要はありません。実は「本当の続編」は、アニメ版として存在します。それが『曇天に笑う<外伝>』です

これはTVシリーズではなく、「全3部作の劇場アニメ」として公開されました

WIT STUDIOが描く、全3部作の劇場アニメ—こちらが本命

17によれば、アニメーション制作は、あの『進撃の巨人』や『甲鉄城のカバネリ』を手がけた「WIT STUDIO」です。この名前だけで、クオリティへの期待が高まります。

声優陣も、天火役の中村悠一さん、空丸役の梶裕貴さんなど、TVアニメ版の豪華キャストが再集結しました

原作『外伝』全3巻の内容を、劇場版「3部作」で描くという形式は、実写版のような「駆け足」とは無縁の、原作を尊重した丁寧な映像化を意味します。

「外伝」が描く、天火と犲の決別、そして三兄弟のその後

「外伝」は、本編の「前日譚および後日譚」です。

第1部『~決別、犲の誓い~』では、本編では深く語られなかった「天火がなぜ犲を抜けたのか」、蒼世との間に何があったのかが描かれます。TVアニメ版で物語に魅了された方にとって、この劇場版『外伝』こそが、彼らの「その後」と「過去」を知るための、正統な続編(そして完結編)となります。

「笑う」ことの意味—過酷な運命に抗う三兄弟の絆

『曇天に笑う』の真髄は、そのタイトルにあります。大蛇の器、家族の裏切り、国家の陰謀 といった「曇天」のような過酷な運命 の中で、彼らは絶望するのではなく「笑う」ことを選びます。

「爽やかでカッコイイ」と評されている天火の姿は、彼が悲しみを知らないからではなく、全ての悲しみや過酷さを知った上で、なお「笑う」ことを選択する「強さ」の表れです。

これは、様々な責任や不安という、自分だけの「曇天」を抱えて日々を生きる私たち30代、40代にとって、深く響くメッセージではないでしょうか。

歴史と伝説の融合が生む、唯一無二の世界観

明治維新という「歴史の事実」と、大蛇という「神話的な伝説」が、見事に融合している点。これが、本作をありふれたファンタジーとは一線を画すものにしています。

そして、その物語が戦国時代(『煉獄』)から明治(『曇天』)へと続く、壮大な「サーガ」であること。一つの作品にハマると、その世界に深く長く浸りたい…そんな私たちの知的好奇心をも満たしてくれます。

まずはどこから?『曇天に笑う』への入り口

この記事で『曇天に笑う』に興味を持たれたあなたへ、最適な「入り口」をご提案します。

最優先:TVアニメ版(全12話)
  • 理由:物語の起承転結がスピーディーにまとまっており、作画も声優陣もハイクオリティです。まずここで全体像を掴むのがベストです。
次点:原作コミック(本編 全6巻) 
  • 理由:アニメではカットされた詳細な心理描写を味わえます。6巻と短く、すぐに読了できるのも魅力です。
ステップアップ:劇場アニメ『外伝』(全3部作)
  • 理由:TVアニメ(または原作本編)の「続き」です。WIT STUDIOが描く、真の完結編をぜひ。
(注意)実写映画版 
  • 理由:レビューにある通り、原作のドラマを期待すると裏切られます。「イケメン俳優のコスプレ・アクション」として、期待値を調整して鑑賞するなら…。

あなたの休日に、ただ笑えるだけではない、心に深く残る「曇天に笑う」の世界を加えてみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました